丹沢トレッキングクラブ

丹沢トレッキングクラブ”Tanzawa Trekking Club;TTC”は神奈川県厚木市を本拠地とし、神奈川県央地区の山好き成年男女が集う地域山岳同好会です。

◆北ア薬師岳・黒部五郎岳・笠ヶ岳山行(2016.8.12(金)-8.18(木)前夜発5泊6日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

◆北ア薬師岳・黒部五郎岳・笠ヶ岳山行(2016.8.12(金)-8.18(木)前夜発5泊6日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

写真アルバム 山行記録 山行計画書

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2016.8.12(金)夜、メンバ6名が夜行バスに乗車して富山市へ。バスを乗り継いで、8.13朝、折立登山口に到着。6時間強を要して、入山初日の宿泊先となる太郎平小屋に到着して、1日目の行程を終えた。2日目快晴の朝、最初の百名山薬師岳を目指して出発。3時間強を要して薬師岳山頂に到着。山頂の北方には、北薬師岳に続く稜線の先に立山と剱岳が、振り返れば、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、水晶岳と続く山並の先に槍ヶ岳と穂高連峰等々と、北アルプスの名峰が勢揃いする360度の大パノラマを楽しんだ。その後、北薬師岳まで足を延ばそうと30分ほど稜線を北に向かったが、思いの外遠く、途中で断念して、太郎平小屋に戻った。3日目朝、霧で視界が利かない中、百名山2座目となる黒部五郎岳を目指して出発したが、北ノ股岳を越える辺りから本降りの雨。強風雨の中、約5時間を要して黒部五郎岳山頂を踏み、黒部五郎岳カ-ルに下る分岐点となる頂上稜線の風が当たらない場所を選んで、短い昼食を済ませてから、カ-ル底部に降り立つた。この頃になってようやく天候が回復しはじめ、霧の中に一瞬垣間見える黒部五郎岳の幻想的な景観や、最盛期は過ぎてしまったが、まだまだ見事な花を咲かせる高山植物群に感動しながら、約2時間を要して、3日目の宿となる黒部五郎小舎に到着した。夕方になるとすっかり晴れ渡り、北側には、これまで辿ってきた黒部五郎岳と薬師岳が、また南西方向には、これから辿る3座目の百名山笠ヶ岳が姿を見せた。入山4日目、快晴の空の元、黒部五郎小舎を出発して北アルプスのど真ん中に位置する三俣蓮華岳頂上に立った。眼前に聳え立つ鷲羽岳、水晶岳、カ-ルが美しい黒部五郎岳、圧倒的な存在感の薬師岳、眼下の黒部川源流に広がる雲の平の大展望を楽しんだ後、双六岳に向かったが、稜線は見る見るガスが立ち込めて、視界が遮られてしまったが、その代わりハイマツの間から雷鳥親子が出迎えてくれた。双六小屋に昼前に到着して、全員揃ってゆったりランチタイムを楽しんだ。ここから鏡平山荘に1泊して、小池新道から新穂高温泉に一足早く下山する男性メンバ2名(Aパ-ティ)を見送り、笠ヶ岳に向かう予定の残りメンバ4人(Bパ-ティ)は、午後のひとときを休養に充てた。入山5日目の朝は、雨装備に身を固めての出発になった。双六小屋から弓折乗越付近に広がるお花畑の花々を楽しみ、雷鳥親子に道案内をしてもらうなど、眺望が得られなくても、それなりに道中を楽しみながら、笠ヶ岳に向かったが、途中で本降りの雨になり、道中を楽しむ余裕もなくなってしまった。とくに抜戸岩を通過してから、岩にペンキ書きされた「あと少しガンバレ」の文字に励まされたり、期待を裏切られたりしながら、なかなか着かない笠ヶ岳山荘に、双六小屋を出発して、7時間余を要して、ようやく到着できた。山荘で昼食を兼ねた大休止をとった後、今山行3座目の百名山笠ヶ岳山頂に立ったが、濃いガスに阻まれ展望は全く得られなかった。しかし、夕方になってガスが切れ、これまで5日かけて縦走してきた薬師岳、黒部五郎岳、双六岳をはじめ、夕日に染まって輝く立山や剱岳、槍ヶ岳や穂高連峰の大景観、ダイナミックに変化する雲間に沈む夕日の景色、おまけにブロッケン現象も体験し、3000m級稜線でしか味わえない大景観に酔いしれた。最終日を迎えた6日目、小雨降る中、笠新道の下山にかかった。聞きしに勝る険路の下りが4時間近く続き、脚が悲鳴を上げだした頃、やっと蒲田川右俣林道の笠新道登山口に降り立った。途中、笠新道を登ってくる登山者にすれ違ったが、一様に疲れ切った様子を見て、登りコ-スに使わなかったのは正解だと思った。帰路は平湯に立ち寄り、温泉で6日間の汗と疲れを流した後、松本を経由して、7pm過ぎに厚木市に無事帰り着いた。
梅雨明けが例年より1週間以上遅れた上、相次ぐ台風接近等もあり、不安定な天候が続く中で実施した日本百名山3座縦走の今夏最大のビック山行。全行程の半分以上はガスや雨中の稜線歩きとなり、山頂を踏んだ3座の百名山のうち、展望が得られたのは、最初の薬師岳のみで、残り2座の山頂では濃いガスで何も眺望は得られなかった。しかし、朝または夕暮れには不思議とガスが晴れて、北アルプスの大展望を何度も楽しむことができたのは、本当にラッキ-だった。昨年の暖冬による少雪と春先の高温で、雪解けが異常に早く進み、例年7月下旬~8月上旬に北アルプスの稜線に一斉に咲き誇る高山植物も、今年はこの時期大半が咲き終わってしまっていたが、それでもまだまだ見事な花々を目にし、最近出会える機会が減りつつある雷鳥たちに5度も出会えたのは幸運だった。また、これまでの本山域における当クラブでの山行経験に基づき、我々中高年メンバが長期間にわたって安全で楽しく歩ける行程として、山小屋は6:00am前に出発し、遅くても3:00pmには山小屋に到着する(行動時間9時間以内)という、安全登山行動計画を堅持した結果、悪天候が続く中での行動であっても、体調不良者を出したり、目立ったアクシデントもなく、目的とする日本百名山2~3座の山頂を全員元気に踏むことができたことは特筆に値する。

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