丹沢トレッキングクラブ

丹沢トレッキングクラブ”Tanzawa Trekking Club;TTC”は神奈川県厚木市を本拠地とし、神奈川県央地区の山好き成年男女が集う地域山岳同好会です。

◆北海道日高山系幌尻岳山行(2015.7.24(金)-28(火);4泊5日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

◆北海道日高山系幌尻岳山行(2015.7.24(金)-28(火);4泊5日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

写真アルバム 山行記録 山行計画書

image008

2015.7.24 (金)午前、男性4名、女性3名のメンバが羽田空港に集合して千歳空港に向かう。この4月まで当クラブメンバであったが、都合で北海道に帰郷した男性メンバ1名と千歳空港で合流。車2台に分乗して、幌尻岳「額平川登山コース」の登山基地となる平取町豊糠の「とよぬか山荘」に前泊。このところ雨模様の日が続き、翌朝も小雨模様で額平川の水嵩がどの程度なのか心配しながら、7:00am発のシャトルバスで額平川林道第2ゲ-トまで送迎を受け、林道を約1:40歩いて、林道終点の取水施設から右岸につけられた登山道をしばらく遡ってから河原に下り立ち、額平川の遡行を開始。今日の額平川は平常時に比べ水位がかなり高く、流れも速い。渡渉箇所の水嵩は概ね股下程度あり、渡渉条件としては決して容易とは言えない。とくに流れの急な渡渉箇所では、ロープを張り、流されないよう確保しながら慎重に渡った。川幅約10mの額平川の急流の中を10数回の渡渉を繰り返し、約4時間を要して、幌尻山荘までの約3km弱のスリリングな遡行を無事終了した。
翌早朝の待望の幌尻岳登山のスタ-トは、小雨模様の中、雨具を着ての出発となる。眺望のきかない中、急登を凌いで稜線に出ると、左手に壮大な北カ-ルと、その谷を埋め尽くすお花畑の花々に導かれるように日高山系の最高峰2052mの幌尻岳頂上に到着。頂上稜線は生憎濃いガスに包まれ眺望なし。今回はなんとしても、七ツ沼カ-ルを見下ろしながら戸蔦別岳を越えて、幌尻岳山荘に戻る周遊コ-スを歩きたいと意気込んで来たが、この天候では残念ながら往路を戻るしかなかった。
入山3日目の下山の朝、額平川の水位を偵察に行ったメンバから、入山時より水位が約20cmは高いとの報告を受け、メンバに緊張が走る。山荘管理人から、今日は水量が多いので、とくに慎重に下るよう注意を受けての行動開始となった。水流の緩い場所を探しながら、腰上まで水に浸かっての渡渉が続く。往路にロープを張って渡渉した難所では、流れはさらに激しく、女性メンバが流れに足をすくわれて転倒し、ヒヤリとする場面もあったが、確保用ロープに助けられて、自力で岸にたどり着いて事なきを得た。今回の山行に先立って、西丹沢の沢で渡渉トレ-ニングを積んだ経験が、今回の困難な渡渉に大いに役立った。日本百名山の中で、一、二の困難度を有すると言われる幌尻岳登山。この評判に違わない額平川の困難な遡行を何とか乗り切って全員頂上に立てたことは、大きな自信と一生涯忘れない良い思い出になった。
当クラブでは、これまで幌尻岳山行を4回実行。最初の2005.8.25は台風通過にかち合い、登山口まで行ったものの、額平川の濁流を目にして撤退。2度目(2006.7.13入山)は今回の往路と同程度の水位に苦労しながら渡渉、全員頂上を踏むが、雨模様で、今回同様戸蔦別岳周遊は断念。3度目(2007.7.11入山)は水位が大腿程度と最も少なく、楽に渡渉できたが、雨模様の天候で、頂上に登るも展望は得られず。今回を含めて、頂上を踏んだ3回の幌尻岳登山は、頂上付近のカ-ルに高山植物が咲き競う7月中~下旬。いずれも天候に恵まれず、しかも、そのうち2回は額平川の渡渉に苦しめられた。梅雨のない北海道と言われているが、最近の7月の北海道は、意外に雨天の日が多い。登山基地となる幌尻岳山荘の宿泊予約が、通常4/1からの先着受付で、かつ希望通りの日程での予約が難しいうえ、北海道までの格安航空券を購入しようとすると相当前からの事前予約が必要である。天候が悪そうだからといって、日程を直前に変更することは事実上容易ではない事情も、幌尻岳登山を難しいものにしている。

 

« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です