丹沢トレッキングクラブ

丹沢トレッキングクラブ”Tanzawa Trekking Club;TTC”は神奈川県厚木市を本拠地とし、神奈川県央地区の山好き成年男女が集う地域山岳同好会です。

◆南ア茶臼岳・光岳山行(2016.7.29(金)-7.31(日);2泊3日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

◆南ア茶臼岳・光岳山行(2016.7.29(金)-7.31(日);2泊3日)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載。

写真アルバム 山行記録 山行計画書

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2016.7.28(金)早朝、メンバ3名がマイカ-に乗車して、厚木ICから東名・新東名高速道を走り、新静岡ICから国道362号線を北上し、大井川上流の畑薙第一ダムに向かった。途中、接岨峡付近の市道閑蔵線の道路工事による時間帯通行止めの案内標識に掴まり、通行止めが解除になる時刻までの3時間近くをここで待たなければならないかと観念しかかった時、地元パトロ-ル車から現在通行可能かもとのアドバイスを受けて、車を先に走らせ、約40分のロスタイムで無事目的地に到着できた。畑薙第一ダム駐車場先の沼平ゲ-ト前の駐車場に車を留め置き、井川観光協会の送迎バスに乗り換え、茶臼岳登山口となる畑薙大吊橋に、ほぼ計画通りの11:50AMに到着できた。ダム湖に架かる南アルプス最大級の大吊橋を渡って、ヤレヤレ峠を越え、上河内沢に架かる吊橋を4本渡り、ウソッコ沢小屋から中ノ段の小尾根を越えると、1泊目の山小屋標高約1600mの横窪沢小屋に到着。今日は登り標高差約650mを計画より1時間強早い3時間20分で到着できた。翌朝、小屋提供の朝食を済ませて5:30AM出発。標高差約1000mの樹林帯の急登を3時間半を要して、本山行の最高地点となる標高2604mの茶臼岳山頂まで登り着いた。ここからは光岳に続く長大な下り基調の主稜線を喜望峰(2500m)、易老岳(2354m)等のいくつかのピ-クを越えて標高約2200mの三吉平まで、3時間強を要して歩き、ここから光岳小屋までの標高差約300mのゴロゴロ石の最後の登りはかなりきつく感じた。計画では本日は光岳小屋までの累積標高差登り約1500m/下り約700m/歩行距離8.4kmを行動時間10時間20分で歩く行程であったが、予定より約30分早く小屋に到着できて、光岳小屋の食事提供条件(年齢50歳以上の3名以内のパ-ティで、小屋に15時までに到着)を満たすことになり、食事の提供が受けられることになった。そこで自炊がなくなって空いた時間を利用して、明日に予定していた約1時間の光岳頂上(2592m)と光石往復を急遽済ませることにした。樹林に囲まれて眺望のない光岳頂上標識で写真を撮り、大展望が得られるはずの光石に足を延ばしたが、生憎ガスに包まれて期待の大展望が得られなかったのは残念だった。3日目は、光岳小屋をゆっくり出発して茶臼小屋にもう一泊してから、畑薙大吊橋に下山する予定にしていた。ところが、光岳小屋では早朝4:00AMに全員起床の合図があり、日の出と赤く染まる富士山を眺めながらの朝食を摂り、小屋を早々に出発することになった。入山して3日目にして、雲一つない快晴の朝、イザルヶ岳に立ち寄って、南アルプス最深部からの大展望を楽しんだ。今朝の予定を前倒しして昨日のうちに済ましてしまった上、今朝は小屋を予定より3時間40分も早く出発できた。平均年齢60歳超のシニアメンバとはいえ、足の揃った3名パ-ティでのこれまで2日間の行動実績を、ガイドブックに記載されている標準的な歩行時間と比較してみると、いずれも70%台の素晴らしいペ-スで歩いてきている。明日の天気は下り坂の予報でもあり、計画より大幅に前倒しして行動を開始している上、昨日までのペ-スで歩けば、行程を1日短縮し、今日中に畑薙大吊橋まで十分下山できるはずと、3人の意見が一致し、早速行動に移した。上河内岳、聖岳、兎岳、大沢岳、赤石岳、荒川三山等の南ア南部に連なる雄峰の大パノラマを楽しみながら主稜線を茶臼岳まで辿り、さらに、標高差約1600m下って、車を留め置いた沼平駐車場に余力を残して16:25pm無事到着できた。3日目に1日で辿ったコ-スは累積標高差登り約500m/下り約2200m、歩行距離約17kmに及び、このハ-ドなロングコ-スを11時間弱で歩き切ることができたのは、幸運がいくつも重なったとはいえ驚きの結果といえる。途中、赤石温泉白樺荘に立ち寄って、汗と疲れを洗い流し、10:00pmに厚木に帰り着いた。
南アルプス最南部に位置する日本百名山光岳への登山コ-スは、伊那側から遠山川沿いつけられた林道を易老渡まで入り、ここから易老岳に登って、光岳を山中1泊でピストン登山するか、あるいは、北側に位置する赤石岳や聖岳とセットで縦走するというのが一般的な登山コ-スである。ところが、2011年夏の台風被害により、易老渡に通じる林道が大規模に崩落し、以後改修工事が進められているものの、5年後の今日においても全面的に復旧・開通するまでに至っていない。従って、現状、光岳の頂上を踏もうとすると、今回我々が選んだ静岡市畑薙大吊橋から茶臼岳を経由して登下山するコ-ス以外、選択肢がほとんどない。今回、計画段階から工夫と検討を重ねて、山行計画を練り上げ、ロングコ-スを辿ってようやく光岳頂上を踏んだ感激と達成感は計り知れないものがある。

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