丹沢トレッキングクラブ

丹沢トレッキングクラブ”Tanzawa Trekking Club;TTC”は神奈川県厚木市を本拠地とし、神奈川県央地区の山好き成年男女が集う地域山岳同好会です。

◆奥秩父両神山(白井差新道コ-ス)山行(2016.10.02(土);日帰り)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載

◆奥秩父両神山(白井差新道コ-ス)山行(2016.10.02(土);日帰り)の写真アルバム、山行記録、山行計画書を掲載

写真アルバム 山行記録 山行計画書

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2016.10.02(土)朝、メンバ10名がハイエ-スに乗車して厚木市を出発。関越道花園ICから国道140号線・299号線を走って、小鹿野町中心街先から県道37号線に入り、さらに367号線を終点の白井差集落に約4時間を要して到着。両神山南東斜面一帯の山林の所有者で、白井差新道(作業道)を管理している山中氏にコ-スの説明を受け、手作りの詳細登山地図をもらって登山開始。登山口から両神山山頂までは標高差約900m、歩行時間約2時間半の登り。最初は、大笹沢の渓流沿いに進み、落差約20mの昇竜の滝を見て、さらに沢に架かるいくつも木橋を渡りながら沢沿いのコ-スを辿り、コ-ス中間地点となる水晶坂のジグザグ道を登りきると、休憩ポイントのブナ平に到着。ここから樹林帯の急斜面をひと登りすると梵天尾根の一角に飛び出す。さらに尾根を北に辿ると日向大谷からの登山道を合わせ、頂上直下の本日一番の難所のクサリ場を登ると、両神山の最高峰剣ヶ峰頂上に登り着く。狭い頂上は登山者で溢れ、休憩する場所もなかったことから、集合写真を撮ってすぐに下山にかかった。頂上に到着した際、それまでの濃い霧が晴れ、もしかしたら奥秩父や八ヶ岳の大展望が・・・と期待に胸を膨らませたが、残念ながら期待通りにはならなかった。また、頂上付近の紅葉もまだ少し時期が早かったようだ。下山は往路を戻り、約6時間の両神山登山を無事終了した。中山氏宅で、一人1000円の整備協力金を支払って、両神山の登山記念バッチを戴き、沢山のスイカをご馳走になった。途中、道の駅両神温泉薬師の湯に立寄り、汗を流してから帰路についた。
今回両神山登山に利用した「白井差新道」は、山林所有者の民有地内の作業道を山林所有者が整備し、維持管理している私道で、このコ-スの利用を希望する登山者は、事前に所有者の中山氏に申し込む必要がある。利用条件は、「1日当りの利用者は30名以内で、ピストン日帰り登山のみ。利用者は一人1000円の整備費の支払いが求められる。」という、他に例を見ない特異な私有登山道である。現在両神山山頂に登る主要な登山道3コ-スのうち、この白井差新道が最も短時間で安全に登れる初心者向けコ-スであることから、それなりに人気があるようだが、当クラブ主催山行で本コ-スを利用したのは今回が初めてである。そもそもの発端は、民有林の相続税に関する山林所有者と行政側(埼玉県・環境省)の話し合いがこじれ、2000年4月に民有地内を通る登山道を封鎖したことに端を発する。行政側は、2000年10月に民有地を通る白井差(旧)登山道等を廃道にした。それと時期を前後して、岩稜が連なる上級者向け登山道として絶大な人気を誇る八丁尾根コ-スから両神山山頂を経て、その登下山の起点となる落合橋に周回コ-スで戻れる地形図に記載がない登山道(作業道)が、突然閉鎖されてしまった。閉鎖の理由は、この作業道を下山中に滑落して重傷を負った登山者から、埼玉県に対し、損害賠償の民事訴訟が起こされたためだと言う。また、日向大谷側の八合目付近に食事を提供してくれていた立派な小鹿野町管理「清滝小屋」の管理人が山中で不慮の事故に遭って死亡するアクシデントが発生し、以来清滝小屋が無人の避難小屋になってしまたことにより、古からの信仰登山の山であり、日本百名山として人気の山でありながら、それまでより大分登りづらい山になってしまった。2000年以前は、当クラブでも落合橋を起点に32カ所のクサリ場が連続する八丁尾根の岩稜を日帰り行程で楽しんだりしたこともあったが、それ以降は、登山コ-ス選択のバリエ-ションが乏しくなり、登山口に前泊して日向大谷コ-スを往復する山行を1,2度実施したのみに過ぎず、今回久々の両神山日帰り登山となった。

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